いきなりですが、今回は野菜マニア(実はそうなんです)のひとりレストラン探訪記を。
江東区木場公園そばの静かな場所に、A ta gueule(アタゴール)というフレンチの名店があります。
オーナーシェフはオリエントエクスプレスのシェフを務めていた経歴があるということで、食堂車の旅気分が存分に味わえるレストランなのです。
どーんと「ブルートレイン」が、本当にあります。
車両は日本の寝台特急だったものみたいです。
金曜の夜にしてはたまたま空いていたタイミングだったのか、私ともう1組の男性2人のみ。「密」の逆ですね。
食事の席は電車と別に設けてあり、鉄骨ベースの建物に鹿の骨などがあしらわれ、フレンチレストランとしては辛口なかっこいいインテリアです。好きです。(告白?)
アミューズはピクルスと豚肉のリエット
リエットとは弱火でじっくりと加熱したお肉をツナのようにペースト状にした保存食です。
鎌倉野菜を使っているそうで、ピクルスというか大根のお漬物のような親近感がありました。
前菜も鎌倉野菜。と、鴨とフォアグラのテリーヌです。高級食材もさることながら、野菜がパワーというか、生命感あります。からし菜や生の高菜のなんと旨いこと…。
口直しのグラニテはミント
メインはお魚にしました。玄界灘からやってきたというクエとサーモン
菜の花のような野菜はオータムポエムというもの。
以前私も栽培したことがあるのですが、大好きな野菜の一つ。アスパラとブロッコリーを足して2で割ったような甘味があります。
カリフラワーとロマネスコもカラフルで楽しいです。
ちなみにロマネスコというのはこんな野菜…
(タキイ種苗のサイトから画像をお借りしました)
ブロッコリーカリフラワーと同じ蕾を食べるやつなのですが、このたくさんの円錐の数はフィボナッチ数に一致するのだそうで、なかなか魅惑的ですよね。
デザートは完全に秋の装い。
和栗のグラッセとクレームブリュレ、マスカルポーネのムースとバニラアイスにエスプレッソをかけたアフォガート…となかなか盛りだくさんです。
口に含むとラム酒の香りがわたしの嗅神経に強めのアプローチをかけてきまして、インパクトにおどろかされます。これは「大人のお楽しみ」ですね。
食後のお茶は、例の電車に移動していただきます。
お茶菓子は山葡萄などフルーツのさっぱりしたもの…かと思いきや、こちらも洋酒の匂い立つ官能的な締めでした。
もはや食事というか旅ですねぇ。
数千円でこんな異空間に旅ができる、ってなかなかお得な気がします。
春頃にまた伺ってみたいと思います。
ロング食レポとなりましたがこのあたりで失礼いたします。
お読みいただきありがとうございます!