きょうは天丼の話題を。
吉原大門を出てすぐ斜め向かいの場所にある、土手の伊勢屋さんへ。
かつて明治の時代には、吉原遊廓民御用達であったというこのお店、現在はランチのみ営業となっています。
土手の由来はこちらの地図をご覧いただいて…
拡大の地図に、「土手通り」という表記がありますよね。
吉原の東隣・日本堤の一帯は、かつて隅田川の支流があり、氾濫対策のために土手が形成されていたそうで、それが通りの名前として残ったとのことです。
関東大震災による店舗建て替えの経緯がなかなか興味深いです。以下伊勢屋さんのウェブサイトより引用します。
震災前までは隅田川の支流が近くに流れており土手(通称:吉原土手)になっていました。創業当初からの建物は土手に引っ掛けるような建て方をしており、”土手側は2階建、裏から見ると3階建”のような建築物でした。震災により土手も崩壊して、近隣も全滅。区画整理により土手を切り崩して土地が縮小。現在の店舗に新しく建て替えました。
「ひのき・けやき・さくら・日本杉」を使って建てられた建物は登録有形文化財に認定されています!かっこいいですね。
現在の店舗に建て替えられたのが1927(昭和2)年、とのこと。関東大震災は1923年9月1日に発生しているので、4年ほどの歳月をかけて復活したのでしょうか。
平日の11:30頃にひとりで訪問しました。
4〜5人の列の後ろに並び、さほど待つこともなくするりと中へ。
あめ色をした小さな座卓の前に座り、お茶をいただいて一息、なんともほっとします。
お品書きには3種類の天丼があり、イ・ロ・ハから選びます。
お店の水槽で活かして朝じめしているという穴子が気になり、穴子入りでボリューム真ん中の「ロ」をいただきました。
ひとり空腹で黙々といただくと満たされますねぇ。
お店の座席の構造上、お供は3名くらいまでにすると良さそうかなという印象です。
一応、穴子の旬は夏。夏の穴子は脂が少なくなるので、穴子天にはちょうどいいバランスなのかもしれません。さらに、ししとうや茄子など天麩羅好適種の果菜たちも旬を迎えよい季節。
夏の天丼、意外とおすすめです。
とはいえ天麩羅はいつも本当に季節が感じられていつもワクワクしますね。
吉原付近へお越しの際は目指してみてはいかがでしょうか。
ではまた。